安間研究室

地質研究室

安間プロフィール http://pub2.db.tokushima-u.ac.jp/ERD/person/337267/profile-ja.html

  • 琉球大学理学部海洋学科学士・修士課程(1990年3月修了)
  • ウプサラ大学地球科学部博士課程(1997年4月修了)
  • 学術振興会特別研究員(東京大学地震研究所・東京工業大学地球惑星科学教室)
  • 筑波大学生命環境科学研究科・講師(1998年10月〜2018年3月)
  • 徳島大学大学院社会産業理工学研究部・教授(2018年4月〜)

研究テーマ:海嶺沈み込みと大陸地殻の成長過程、海洋底地球科学、西アジアにおける都市文明の発達過程

キーワード:地質学,テクトニクス、地球化学、地球熱年代学、岩石磁気学、古環境学

海洋プレートが大陸プレートにもぐりこむ沈み込み帯では、付加作用や火成作用によって島弧・大陸地殻が成長していきます。私たちの研究室では沈み込む海洋プレートの年代と島弧・大陸縁辺部のテクトニクス・マグマティズムの関係に注目し、構造地質学的手法に基づいた野外調査、地質年代測定、化学組成分析、岩石磁気測定などを通して、これらの関係を明らかにすべく研究を進めています。マグマの生成・移動・集積過程を理解するため、世界各地で深成岩体や火山の調査を行っています。これまでに、北欧、南米パタゴニア、西アジア諸国、北米、カザフ、タイなど、様々な地域と国々で現地調査を行ってきました。

世界で一番若いオフィオライトの調査
世界で一番若いオフィオライトの調査(チリ・タイタオ半島ベースキャンプ)(Geology of the Taitao ophiolite, the youngest ophiolite in the world in Patagonia)
屋久島花崗岩の内部構造からマグマ溜まりの形成機構を推定する
屋久島花崗岩の内部構造からマグマ溜まりの形成機構を推定する (Shapes and intensities of flow structures defined by alignment of orthoclase megacrysts inside the Yakushima pluton, SW Japan )

海洋底で進行しているプロセスを理解するため、海洋開発研究機構(JAMSTEC)や国際深海掘削計画(IODP)が運用するさまざまな調査船や潜水艇、深海掘削船を利用して、南海トラフ付加体、パナマ沖東太平洋、チリ海嶺沈み込み帯において、海洋地殻や付加体の形成過程、沈み込み帯震源断層直近での堆積作用とその擾乱などについて、研究を進めています。

しんかい6500を用いた南海トラフ潜航調査と海洋底掘削:パナマ沖での海洋地殻形成過程の研究(
しんかい6500を用いた南海トラフ潜航調査と海洋底掘削:パナマ沖での海洋地殻形成過程の研究(SHINKAI6500 survey to the Nankai trough)(Deep Sea Drilling Vessel “JOIDES Resolution” off-shore Panama)

最近では、考古学者と調査チームを編成し、古代メソポタミア文明を中心として、古代都市を取り巻く環境の変遷、古代都市への資源集積過程を明らかにすべく、主に地球科学的なアプローチを用いて研究に取り組んでいます。

イランの鍾乳石から古環境情報を読みとる
イランの鍾乳石から古環境情報を読みとる (Decoding paleo-environmental changes using a speleothem)

このように、いくつかのテーマで常時複数の研究プロジェクトを走らせていますが、卒業研究については学生の希望を尊重してテーマを考え、自由にやってもらっています。地球科学に関するどのようなテーマを持ち込んでも構いません。腰を据えて研究をしたいという学生を歓迎します。

卒業生の研究テーマ

  • 牟岐メランジュの構造
  • 市之川鉱山のアンチモン鉱床と中央構造線の関連性
  • 黒瀬川帯古期岩類のU-Pb年代
  • 南海層群長石質アレナイトのU-Pb年代

Development of the continental crust and its relation to ridge subduction, Ocean floor geoscience, Early civilization in Mesopotamia 

Keywords: Geology, Tectonics, Geochemistry, Geochronology, Rock magnetism, Paleo-environment

My main interest is in the processes of continental crust formation at subduction zones, especially those related to ridge-subduction. As a consequence, my interests extend to accretion processes of oceanic crust at spreading ridges and mechanisms of magma intrusion, and to development of accretionay prisms and distribution of seismogenic faults in subduction zones. Fieldwork based on structural methods is my main approach to understand these processes, but I also take paleomagnetic, geochronological, geochemical approaches. Focal areas for these studies are Southwest Japan and Chile-ridge subduction zone. Utilizing IODP drilling ships and research vessels and submersibles run by JAMSTEC, I studied structures and development of accretionary prism in the Nankai trough, structures and sedimentation in the Chile ridge subduction zone, and oceanic crust accretion processes off Panama. More recently, I run an archaeological project on development of urban mine in the early Mesopotamian cities and its relation to the environmental changes surrounding the cities.