物質の中には、温度を下げていくと抵抗が完全に零になってしまう「超伝導」という現象を示すものがあります。こうした超伝導現象や強相関電子系の物性メカニズムを解明するため、本研究室ではNMR(核磁気共鳴)、電気抵抗測定、磁気測定、X線回折などの測定法を用いて研究を行っています。また、物質合成や高圧測定技術開発にも取り組んでいます。
物性物理とは?
物性物理とは物質の力学的諸性質・熱的性質、誘電現象、電気伝導、磁性、結晶構造、電子構造といった性質を研究する学問です。力学、電磁気学、熱力学・統計力学、量子力学を土台にして成り立っていて、半導体や超伝導などの現代のハイテク技術の基礎となっています。
卒業研究について
4年生になると、各自が未知の問題についてのテーマを決めて物性実験を行います。 NMR、X線回折装置などを用いた測定を行ったり、新物性が期待される物質の合成に取り組んだりしています。
大学院について
大学を卒業したのち、修士課程で2年間研究を行うことができます。毎年数名が修士課程に進学して研究を行っており、他大学、他学部から進学してくる人もいます。
ある程度基礎的な物理の勉強を行ったのち、物性に興味のある人は是非、大学院で研究を続けていかれることをお勧めします。(入学試験は夏にあります。)